*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫

汀の顔から、さぁっと血の気が引いた。






(………そっ、そんな!!


てっきり、勝手に名前を使ったから怒ってるんだと思ってたのに!!



それなら、理由を話して素直に謝れば、許してくれると思ってたのに………)







当初の計画が狂い、汀は慌てる。







(そんな、私が蘇芳丸と仲良くしてたことが理由だなんて………じゃあ、一体どうすればいいのっ!?)






汀は側にあった岩につかまり、なんとか逃れようとしながら考える。






(………あっ、そうだわ!!)







汀はぱっと顔を上げ、青瑞の姫を見上げる。






「あのですね、青瑞の姫さま………」