*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫

灯は空いているほうの手で汀の腕をつかんだ。




無理やり立たせるように強く引かれ、汀は思わずよろめいてしまう。




その身体を、灯が胸で受け止めた。






そして、汀の背中に回した腕に、逃すまいと力を込める。







「…………頼むから、大人しくしてろよ」





「ちょっ、ちょっと待って、蘇芳丸!


私にも私の事情があるんだから!!」






慌てふためいた汀の言葉に、灯の頬がぴくぴくと震えた。







「………はぁっ!? 事情だと!?


都のど真ん中で、訳の分からん守り神だかなんだかと名乗って、いんちき占い師のふりをして、適当なことを言って人々から金を搾り取るのに、何の事情がある!!」






「んまぁ、言葉が悪いわ、搾り取るだなんて!!」