*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫

汀は「え?」と目を丸くする。




暗幕を垂らした部屋の中で、しかも薄絹を目隠しに被ったままでは、目の前の男の顔もよく見えない。





「………あの、お客さま?


一体どうしたの………?」






「……………」






男は答えなかったが、汀はぽんと手を打って笑った。






「あ、答えが待ちきれなかったのね?


まぁ、せっかちな人ねぇ。


占いはまだ途中なのよ、今ちょうど、探している人の居場所が見えてきたところなの」






「……………」






「あなたの探している人はねぇ、実は近くにいるわよ。


よぉく探してごらんなさいな。


きっとあなたのすぐ近くに、そのお馬鹿さんがいるはずよ」






「……………馬鹿はお前だ!!」