*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫

汀は水晶玉を見つめたまま、小さく首を傾げた。





「まぁ、阿呆ですって?


いったいどんな人なのかしら………他に、特徴は?」






「…………信じられないほどの馬鹿だ」






「んま、阿呆で馬鹿? あなたも大変ね」






「………あぁ、いつも面倒ばかりかけられている」






「そうなの、お気の毒に。他には?」






「とにかく言うことを聞かない。


大人しくしていろ、と口を酸っぱくして何度も言っても、気がついたら面倒を起こしている」






「あらまぁ」






「次にどんな行動をするか、全く予想がつかない」






「あらあら」






汀は相槌を打ちながらも、水晶玉を見つめる目を上げなかった。




息吹の言いつけを従順に守っているのである。