小桃に気づかず、女たちのきびきびと動く手元を見ていた汀に、小桃が声をかける。





「汀さん………なにしてるの?」





汀はえ?と顔を上げる。




そこで小桃の姿を見て、にっこりと笑った。




「小桃ちゃん! おはよう!


今日もかわいいわねぇ!!」





「…………どうも。


ねぇ、何してるの?」






「えーと、ごはんの作り方を教えてもらおうと思って」





「………何を作るの?」




「さぁ………とりあえず今日は、お米の炊き方を知りたいわ!」






すると小桃を始め、会話を聞いていた女たちも驚いたように目を丸くした。




小桃はしばらく口を半開きにしていたが、こらえきれないように言った。





「なに………あなた、ごはんも炊けないの!?」