固まってしまった二人を見て、息吹と天城は内心で呆れる。





(…………どれだけ誤魔化すのが下手なんだ)





おかげで、二人の出自も何もかも、全て分かってしまった。






「………そうかぁ。


お前たちは白縫党の人間か。



なるほどなぁ………。


こりゃまた、ずいぶん金になりそうな奴らを手に入れたもんだなぁ。



さてさて、どうやれば、一番の大金が手に入るかな………」






息吹はにやりと笑って汀と藤波を交互に見つめる。






「白縫党はやけに仲間を大事にするというからな。


こいつらの身柄と引き換えに金を出せと言えば、必死で用意するだろうなぁ。



しかし、この娘は自分が赤毛の男だと言い張っているから、この娘を検非違使に差し出して賞金を頂くという手もある。



ふぅむ、悩ましいなぁ、天城。


白縫党から頂く金と、賞金首を捕らえた褒賞と、どちらが大金だろうな?」






「そうですね………」






天城も考え込むように目を上に向けた。