「………俺はもう飽きたぞ、この展開は」





灯は苛々したように低く呟き、紅緋色の髪を掻きむしった。







汀が持ち前の無鉄砲ぶりを発揮して、勝手に姿を消し、周囲の人々、主に灯を困らせる。




…………幾度となく繰り返された、おなじみの展開である。






本当にげんなりとした表情をしている灯を見て、群雲は目を細めた。






「………それでもやっぱり、お前は、お姫さんを探しに行くんだろう?」






群雲の問いに、灯は深い溜め息を洩らす。






「…………仕方ないだろう。



あいつを放っておいたら、都じゅうの人々に迷惑をかけかねないからな」