歩(あたしも飲みにいきたい。)

男(おう、行くか!)

そう言い、歩は男と一緒に飲みに出掛けていった。

ざわめく音と煌めくネオンの街を二人出歩く。
男は夜の街の常連のようで、店の端から端まで知り合いが沢山いるようだった。

黒服(斎藤さん!斎藤さん!どうすか?今日!)


男(今日はれいかの店にいくから、後で!じゃ!)

そう言い手を振った。

歩(ねぇ、れいかって私もみたことある人?)

男(ない!えれー美人だから整形の参考にすれば?)

歩(えー、そうなんだ。気になるー)

そんな会話をしながら、店の前へとたどりついた。

レッドカーペットが敷かれて、豪華なシャンデリアが飾ってある店構えは、汚い風俗店で働く歩には美しく、眩しく映っていた。