淋しいお月様

私は全てを話した。

近くのコンビニで、雨に打たれながらビールを飲んでいたところに、突如彼が現れたということ。

それから、私が風邪をひいて、看病してもらってたこと。

そして……私とセイゴさんは、そんな関係にはないってこと。

今はもう、離れちゃったってこと。

「そう……なの」

「うん。追って東京まで来た彼氏と、ヨリ戻してさ。もうタクミとの接点はないんだ」

ユアさんは、背もたれに深くもたれて、云った。

「ちょっと淋しいね」

その言葉が、私の胸に、深く刺さった。

淋しい――。

「……。星羅ちゃん?」

私は頬を伝う、熱いものを感じていた。

「どうしたの? 泣いちゃって……」

ユアさんの言葉で、私は涙を流していることを自覚した。

淋しい。

私、淋しいんだ。

セイゴさんに会えなくて、淋しい――。

ユアさんは、黙ってハンカチを渡してくれた。


そしてぽつりと、云った。
「……本当は、今の彼よりも、タクミの方が、好きなんだね……」

私は、ゆっくりと頷いていた――。

乙女ごころは、揺れ動く。