「……」

繋がった相手は、初めは無言だった。

「あの、もしもし……?」

『もしもし』

ちょっと中年っぽい声がした。年の頃、40代といったところか。

私の声を覗うようにして、声を発する。

「こんばんは~」

『こんばんは。今、何してた?』

「お酒飲んでました~」

そこは、素直に答える。

『そう、じゃあ、触ってるの……?』

触ってる……?

「どこを、ですか?」

『君の一番気持ちいいところだよ。いじってるの?』

身の毛のよだつ思いがした。