淋しいお月様

誰かと食事に行くための冊子は必要ないし、もうひとつの冊子は、まるで私に転職しろと云っているようなものだ。

私はまた、ため息が出た。

コールセンターの仕事でよかった。

大勢のひとと、電話を通じてだけれども喋ることができる。

これが事務だったら、誰とも話さないで一日が終わりそう。

そんな生活、気が狂ってしまうよ。

東京は広いようで広かった。

隣のひととの距離が遠くて、手が伸ばせない。

友だちって、どういうきっかけで作ってたっけ……?

思い出せないや。