淋しいお月様

そんなこんなで仕事をこなし、午後4時から1時間の休憩になった。

私のように12時から入っている人は、午後4時、5時、6時で順番にお昼休憩に入る。

今日の私のシフトは、4時からだった。

朝ご飯も食べないで来るので、ちょうどお腹が空く頃だ。

私は首にぶらさげているセキュリティーカードを、部屋のドア側面の感知器にかざしてドアを出た。

ロッカールームからアニエスベーの黒い鞄を出し、携帯を見る。

着信、なし。

いつも休憩に入る時は、誰かからのメールなり電話なりの着信をこころ待ちにしているのだけれど。

誰かからというか、静哉からというか。

休憩に入っても、私はひとりだった。

ひとりで遅いランチをとりに、お店に入る勇気もないし、お金もないので、もっぱらお昼はコンビニで済ませている。

私は今日も、会社のビルを出て、すぐ隣にあるファミマへと向かった。