淋しいお月様

「その彼氏と同棲してるの?」

私の恋バナはまだまだ続くらしい。葵ちゃんがきらきらした目で尋ねてくる。

「彼氏っていうか……同棲っていうか……」

「お弁当作ってくれたの、同棲してるひとでしょ?」

「同棲っていうか……、たまに泊まりにくるだけだよ」

「一緒に住んでないの?」

「んん~」

彼氏の静哉とは音信不通で。

セイゴさんとは彼氏でもなんでもなくて。

何だかフクザツだ。

「色々あって……」

「そうなんだ~。ふふふ。でも、ラブラブなんでしょ」

「ラブラブ……?」

私は小首を傾げた。

私とセイゴさんは、そんな間柄じゃない。

「照れてるの~? 可愛い~」

照れてるとか、そんなんじゃなくて。

だけど、この関係をどう説明したらいいか解らない。