月 —Moon—





あたしは顔を向けて徹也を見た。



徹也は変わらずスマホの画面と見つめ合っている。




「わかりませんね。」



徹也は、そうクスッと笑うと顔を上げた。



「まぁ、ばれてないんですから大丈夫ですよ。」



…はい、ごもっともです。




「…まぁね。」



そして、車の外に視線をやると見慣れた風景が。



和風の立派な門。



着いたみたい。