月 —Moon—




「うちも負けてないんで。」



はじめて喋った、徹也。



「……。」



隆二は何も言えないようだ。



クイッ



スーツの裾を徹也に引っ張られ、何かと思って見たらスマホの画面を見せられた。



“車来てる”



その文字を見て、あたしは頷いて隆二たちの前から消えた。




スタスタと暗い道を歩き車まで帰ってきた。