月 —Moon—




あたしは、赤の他人のふりをして隆二と賢太郎を睨みつける。



向こうもあたしだと気づいていないみたいで、暴走族幹部の顔をしていた。





…よかった。



これで感づかれてたら皐月に殺されてた、あたし、確実に。




「……誰だ。」




隆二が警戒心丸出しでこちらを睨みつけてくる。




「……。」



あたしは何も答えない。