コンコン…

「春斗ー?」


私はノックをして入った。




あれ…?春斗…




「寝てる…?」




春斗はベッドに仰向けになって、寝ていた。



起きるまでここにいてもいいかな?


そう思ったから、本棚から漫画を借りて、読もうとした。




すると、そのとき……。









「ごめん……。里桜……。幸せにしてやれなくて……」








え…。


春斗!?




私は驚いて、春斗の顔を見た。



春斗は目を閉じていたけれど、その目から涙が零れていた。





春斗……。

幸せにしてやれなくて…って…どういう意味…?




私、幸せだよ?



春斗の隣にいるだけで…。



十分幸せ。



それなのに…なんでそんなこと言うの…?