「莉花、ワイン飲む?」

「うん、少し。」

彼は私に口移しでひと口飲ませてくれた。

「どんな洋服だった?」

「それが、これなんだけど。」

私はピラリと広げて自分の胸の前に吊るした。

「えっ?何だ、これは!透け透けじゃないか?」

「貴明さん、これ、あなたの趣味?」

「バカな!僕じゃないよ。」彼は口元を手で押さえて言った。

「全く、どんな商品かと思ったら。」

「これ、どうしたの?買ったの?」

「いや、大学の時の知り合いがネットショップを始めるから、商品を試してくれと頼まれて、ショップ名がアパレル系だったから洋服だと思っていたんだ。」

「私、これ着るの?」

「はぁ~、過激だな、それ。」

「キャミソールは着てもいいけど、このしっぽはイヤよ。」

「悪かった、僕がちゃんと確認すべきだったよ。」