それでも僕は君を離さない

「奈々?」

「しぃーっ。静かに。」

俺は彼女の充血した唇を目に焼き付けた。

驚きの連続に息をするのも忘れそうだった。

彼女は俺の裸の胸にそっと手をすべらせて

耳たぶを吸ってきた。

俺がビクッと反応したのを頭の中にデータとして保存したかもしれない。

彼女は俺のデータ収集に夢中だ。

どこをどうすればどう反応するかを

一つずつ試していた。

その全ては過去に俺が彼女にしてきたものだ。

彼女の記憶が正確すぎて怖いくらいだった。

そして俺はというと

かなりヤバい状態だ。

自爆寸前の有りさまで

彼女の手の動きと指先の感触と

唇と舌の絶妙な吸引力に負けそうになった。

「奈々。」

「苦しい?」