SakuIGamE

朝六時――。
何事もなかったかのように、二つの盗賊団が集合する。

洞窟内の拓けた場所――ワーム達の縄張り付近でもあり、外と通じる出入り口から一番近い広場でもある。

結局、俺もリッタも止められんかった。
しかも、何のお咎めもナシや・・・。
それほど些細な事やったっちゅうんか、俺達の必死の抵抗は!?

「それでは予定通り、キングワーム討伐を決行する。最大の目的はキングワームを仕留める事だが、その他ワームも邪魔になるなら遠慮なく駆除しろ」
「オーッ!!」
団員達から気合の入った返事が上がる。

「ベビーワームをここへ」
「はっ!!」

ダディの言葉に、複数の団員達がガラガラと台車を引いてきた。
その上には、縄で縛られた小さなワームが乗せられていた。