SakuIGamE

目が覚めたら俺はベッドの上やった。
体が酷く重い感じがしたから、顔だけ動かして周りを見ると、俺の部屋やった。
この世界での俺の部屋。
初めて目が覚めた時も、ココやったなぁ・・・。

俺はすぐ傍に眠っているリッタを見つけた。
きっと付き添ってくれとったんや。
途中で疲れて寝てしもたんやな。
ベッドの上に上半身だけ突っ伏せて、安らかな寝息を立てている。
それを見て俺は口元を綻ばせた。
そっとリッタの髪を撫でると、彼女は僅かに体を揺らして、ゆっくりと目を開けた。

「あゆ・・・む・・・？」
「オハヨ」

俺を見たリッタは、感極まったように目を潤ませて抱きついてきた。
その時ちょっと傷が痛んだけど、我慢した。

「よかった・・・！よかったよぉ・・・！」

泣きじゃくるリッタの頭を撫でる。
やっと素直なリッタを見た気がした。

・・・俺のために泣いてくれとるんやな。
ホンマに嫁さんっぽい、なんて思ってもた。

「心配してくれたん？・・・アリガトな」