「あぁ、本物ですよ」 背後から声がかかった。 「わあっ!」 驚いて振り返ると、セイタだった。 彼は迷いもなく近付くと、暗幕を全て取り払った。 干からびた体が露わになる―― 「うえっ!」 その不気味さに、羽哉は後ずさって距離を置く。