叶汰……本城叶汰は、私の幼馴染でも

あり、彼氏でもあった。

付き合い始めたのは、たしか中2の時。

叶汰から突然、「放課後になったら

中庭に来てほしい。」って言われて、

私は少しの期待をもちながら、放課後に

中庭へ向かった。

「…今宵。俺、ちっちゃい頃から

ずっとお前が好きだった。

……俺と付き合って下さい。」

すごく嬉しかった。涙がでそうだった。

だって私も…ずっと叶汰が好きだったか

ら。でも、臆病で振られたらどうしよう

、叶汰といつもみたいに話せなくなるか

もしれないという弱い心が、ずっと

私の気持ちを伝えないまま封印されてい

た。でも、そんな事なかったんだ。

私、なんでそんなに怖かったんだろう。

叶汰がそんなヤツなわけないじゃない。

ごめんね。叶汰。…叶汰を待たせちゃっ

てごめん。言わせちゃってごめん。

「…うん!私も叶汰がずっと好きだった

んだ。だから、こちらこそ宜しくお願

いします。」