「そうだけど」
そう一言返せば、女の子は「良かった」と照れ臭そうに微笑んで、再度頼さんに向き直った。
「えっと、あたしがレイさんに話し掛けちゃったから敵さんに見つかっちゃったんです。ごめんなさい」
「ちょ……!頭なんて下げないで。ね?」
頭を下げる女の子を見て、頼さんが慌てふたきながら頭を上げるよう促す。
そんなやり取りを綺人と二人、シラケた目で………っと失礼。無言で見守っていると、微かに聞こえてきたのはバイクのエンジン音。
もしかしてさっきの敵?と一瞬疑ったけど、すぐにそうではないことに気が付いた。
「士騎、さっきはサンキュー。みんなも」
私達の前に姿を現したのは敵ではなく、さっき助けてくれた士騎達応援部隊。
無傷なところを見るとどうやら大事には至らなかったらしい。
「奴等は?」
「すぐ逃げてった。……ったく、一体何がしたかったんだっつーの」
叩きつけるようにヘルメットをハンドルへ引っ掛けた士騎は、冷めた、とでも言いたげに宙を仰いだ。
それを見て、まぁまぁと宥める頼さん。
なんか私の周りって血の気が多いのホント多いよね。
まぁ、暴走族だからしょうがないんだろうけど。


