「電話の男は他に何か言ってた!?」
自分のヘルメットを女の子に被せ、バイクの後ろに乗せる。
自分はというとノーヘルのまま跨り、キーを回して思いっきりエンジンを吹かした。
「えっと、26号線から行くって……」
「……分かった」
なるほどね。
綺人はこうなることを見越してたって訳か。
流石BDの総長様。
「行くよ!!ちゃんと掴まってて!!」
「え?ひゃ、ひゃぁぁぁぁぁ!!」
女の子が私に掴まるよりも先にアクセルを回し、その場から猛発進。
半泣きの女の子には申し訳ないけど、ゆっくりしてる暇なんてないから。
「いたぞ!!」
「追い掛けろ!!」
だって、モタモタしてたら奴等に捕まっちゃうし。
まるで見計らっていたかのように広場へ現れた男達は地面に転がっている仲間に目も暮れず私達を追ってきた。
来た道は奴等がいて行けないから、別ルートで逃走。
広い公園で良かったと心底思う。
けど。
「あの、前!」
「分かってる!!」
それは相手にも言えることだった。


