白銀のヴィーナス


ホント面倒臭いんだけど。


こうなったら全員潰してやろうか。



チラリ、肩越しに振り返れば、女の子は必死で状況説明しているのが見えて。



……此処から離れた方が良さそうだな。



そう思った私は、男達の間をすり抜けて広場へと移動した。









此処まで来れば大丈夫か。


綺人に連絡はいったみたいだし、女の子の安全は確保してくれるはず。


出来たら幹部が此処へ来てくれると有り難いんだけど。





「さて、と」



誰から料理してやろうか。




目の前で戦闘態勢をとる男達を見据え、一番初めに狩る獲物を物色する。


けれど、すぐに考えるのをやめた。



「……ッ!」



──選ばなくてもどうせすぐに片付くしね。



ペロリ、舌舐めずりをした私の右足は既に地面を蹴り上げていて。



「…グッ……」



次の瞬間には私の足は真ん中の男の腹部へとめり込んでいた。



ドサッと静かな公園に響き渡る鈍い音。




一人目完了、と。



「……次」



倒れた男から視線を滑らせ、次の獲物を見定めて仕掛ける。



「ッ、荒井!!」













「──人の心配してる暇なんかねぇよ?」



荒井と呼ばれた男と呼んだ男。


二人が地面に沈んだのはほぼ同時だった。