……ふぅ。危なかった。
って言うか、此処まで来るまでいくつも遊歩道が枝分かれしていたのになんで私の居場所が分かったのだろうか。
そう疑問に思ったけど、その答えは直ぐに出た。
奴等は私を捜す為、それぞれの道へと分散したのだ。
「……チッ」
とりあえず先に綺人に電話しないと。
そう思った私はパスワードを入力し、履歴を開いて綺人の名前をタップした。
プルルルル……
聞き慣れた着信音が耳に届く。
遠くでは私のバイクを見つけたらしい男達が私を捜せと叫んでいるのが聞こえた。
『──もしもし』
「あや──」
「あの、もしかしてこの前助けてくれた人ですか?」
「………っ」
綺人の声が聞こえたのとほぼ同時。
その声は私の背後から聞こえてきた。
「あ、やっぱりそうだ!この前はありがとうございました!」
……なんで。
振り返った先にいたのは、この前の喧嘩で助けたあの女の子だった。


