揃いも揃って大声出すもんだから、公園の木に止まっていた鳥たちが勢いよく飛んでいった。
コイツ等、今、夜だってこと絶対忘れてるよね。
呆れながらも説明しなきゃ先に進まないと思った私は、さっきあった出来事を一部始終みんなに話した。
途中、「うぇー!」だの「マジでか!聖の言った通りじゃねぇか!」だの、輝一と冬威の変な雄叫びが入ったけど全部無視。
だって、イチイチ突っ込んでたら先に進まないんだもん。
「で、結局お前がBDの倉庫に行くってことか」
「そうそう。明後日行くことになった」
難しい顔をして考え込んでいる聖にグッと親指を立ててみせる。
どうせ聖のことだから一人で行くのを心配してくれてるんだろうけど、どっちみち私は一人でBDの倉庫に乗り込んで行くつもりだったからそこは今更というかなんというか。
それに。
「顔知られてるから心配ないよ」
今はもう彼等とはちょっとした知り合いになったことだしね。気持ち的に少し楽になった。
今じゃもう余裕さえあるぐらいだ。