白銀のヴィーナス



「彩未、こっちこっち!」

「ったく、こっちこっちじゃないし。呼んでくれるのはありがたいけどさ、ちょっと早すぎなのよ」



場所は変わって公園の駐輪所。


私は彼等と別れ、聖達が待っている駐輪所へと戻ってきた。


駐輪所は広大な公園の一角にあり、さっき騒ぎがあった広場から少し離れているせいか人っ子一人いない。


そんな公園の中を一人横切ってくるのは地味に怖かった。


私、喧嘩はそこそこ出来るけどオバケとか虫は本当に駄目なんだよね。


その二つが出たら確実に負ける。

うん。これマジだから。



「だってよ、あそこからじゃ何話してるのか分かんねぇんだもん」

「……だろうなと思った。まぁ、結果的に良かったから良いけどさ」



口を尖らせて文句を並べる輝一の頭をヨシヨシと撫でてやると、一変して笑顔へと変わる単純な輝一。

ホント、可愛い奴。



「彩未、結果的に良かったってどういう意味だ」

「……あー、BD幹部に勧誘された」

「はぁ!?勧誘!?」



……まぁ、そういう反応になるよね。