白銀のヴィーナス



「何か用?」


空き地に入った所で立ち止まり、彼等の方へと向き直る。


すると、同じく立ち止まった男の内の一人が手の甲で額を拭いながら私に鋭い視線を寄越してきた。言うまでもなくチャラ男の方だ。



「お前、何者だ?」

「………はぁ?」


間抜けな声が出てしまったのは許してほしい。


だって、ここまで追い掛けてきて言う台詞がさっきと同じだなんて誰が思うだろうか。


もしかしてそれを聞きにわざわざ追い掛けてきたの?冗談よしてよ。



「さっきも言っただろ?すぐに分かるって」


そう素っ気無く返せば、途端に引き寄る彼等の眉間の皺。


……うーん。

どうも私は人様を怒らせる天才らしい。

考えなしに口走るの止めないと。



「あー……と、」


だからと言って気の利いた言葉が出てくる訳もなく。


“BDの幹部にさせて下さい”って言う訳にもいかないし。


「なぁ、お前BDに入らねぇ?」


どうしたもんかと言葉を濁していると、彼等の口から意外な言葉が飛び出してきた。


「………は?」


一瞬、“BD”って何だと本気で考えてしまった私。

だってまさか、彼等の方から勧誘されるとは思ってもいなかったから。