白銀のヴィーナス



「っていうか、士騎、その手どうしたんだよ」



私の隣に腰掛けながらそう士騎に投げかけたのは頼さん。


その言葉に顔を上げれば、視界に入ったのは士騎の右手の甲で。



「………っ」



それを見た私は、すぐさま視線を落とした。



ちょ、ちょっとちょっとちょっと!嘘でしょ!?



「それって引っかき傷?」



珍しい、とでもいうように食い付く頼さんに、嫌な汗が滝のように流れる。



頼さん!お願いだからそれ以上突っ込まないで!!



「あー、これか。猫に引っかかれた」

「……猫?」



ね、猫?



「いや、猫は猫でも猫科の豹だな」

「……は?」



猫科の豹?