白銀のヴィーナス


私と士騎が並んだことで私達がBDの仲間だと勘違いしたのだろう。


私と士騎を交互に見た藤堂が忌々しげに舌打ちをした。

そんな藤堂に笑みが零れる。



──馬鹿だね、アンタ。


見て分からないの?

私、今“女”なんだけど。



右足を一歩後退させ、私に向かって身構える藤堂の瞳は明らかに私を“敵”だとみなしていて。



「……フッ」



笑いが止まらなかった。



「運が悪かったね」



私達がいなかったらBDのツートップを沈められたかもしれないのに。



……なーんて。



──ガッ。



「ヵハッ……!!」



無理か。

私に一発もいれられないようじゃね。



あーあ。早まったかもしれない。

こんなに弱いんだったら、リスクを冒してまで助けに来なくても良かった。



手応えの欠片もない藤堂を冷やかに一瞥して、すぐ傍で私達を傍観していた士騎に目を向ける。


「……お前」