白銀のヴィーナス


「輝一、降りたらあそこにあるスイッチを消して。暗くなったら二人を連れて此処から出る」

「ラジャ」

「私は士騎を逃がすから、輝一は綺人をお願い」

「おーけい」



──じゃあ、行こうか。


そう言うが早いか、吹き抜けの手摺りを飛び越える方が早いか。



「……ッ」



どちらかは定かではないが、奴等が気付いた時にはもう、私と輝一は地面に着地し、走り出していた。



私は“綺羅”へ。

輝一は私が指示した通り電気のスイッチがある場所へ。



「なっ!?何者だテメェ等!?」



突然姿を現した私達に、驚愕の声を上げる“綺羅”の総長、藤堂。



「士騎!」

「分かってる!」



動揺したその一瞬を、綺人と士騎は見逃さなかった。


私を加勢するつもりなのか、藤堂に向かって走っていく士騎。


同時に走り出した綺人は、藤堂の背後にいる下っ端目掛けて走っていた。



「……ッ、テメェ、BDのモンか!!」