「だろうね」
輝一の言う通り、コレは“綺羅”の罠だったのだろう。
私が襲撃されたのも恐らくこの“瞬間”のため。
いや、もしかしたらBDの傘下を襲撃した時点で仕組まれていたことかもしれない。
いつBD幹部がここへ来てもいいように、奴等は罠を張って待っていた。
そして今、私達も綺人達と一緒にその罠にまんまと嵌ってしまったのだ。
「……フッ」
BDといい“綺羅”といい、トップに執着する奴等はなかなか頭が切れるらしい。
「──ホント、愉しませてくれるよね」
まさか、BDに入っただけでこんなにも毎日が愉しくなるなんて思ってもいなかったよ。
「輝一」
「はいよ」
「下、行こうか」
「……りょーかい」
意味深な笑みを貼り付けて、すぐ傍にあったカーテンを奴等に気付かれないように引く。
一歩足を踏み出せば、今の今まで貼り付けていた笑みが一瞬にして消え去った。
見下ろすのは、BDのツートップと“綺羅”。
「申し訳ないけど、BDを潰される訳にはいかないんだよね」
──私の邪魔、しないでくれるかな?


