白銀のヴィーナス



「彩未もそう思う?」

「うん」

「じゃあどうするつもりだ?」



聖のその問いかけに私はクイッと口角を引き上げる。



「要は幹部になれば良いんでしょ?」



こうして会話をしている今も、脳内に湧き上がってくる策略の数々。


その策略に自然と笑みが零れ落ちる。




「下っ端からなんてそんな面倒臭いことしない」



そう。
答えなんて至極簡単。


要は彼等に“幹部にさせたい”と思わせたらいいだけ。



「私は、BDの幹部になる」



私の頭の中には、もうそれしかない。




「まぁ、彩未なら下っ端で入ってもすぐに幹部になれるだろうけどね」

「確かに。その腕っ節なら総長までいけんじゃねぇ?」

「輝一」



ケタケタと笑う輝一に、ジロッと横目で睨みを利かせる。


すると、



「すんまそん」



輝一は慌てて一華の背後に隠れた。



……ったく、隠れるんなら男にしなよね。




──そう、心の中で悪態づいた時だった。



「彩未」



突然、背後から櫂に呼び止められたのは。