【学食】



春太「あ、うっそ。財布忘れた」


桜子「バカねぇ」


春太「桜子おごって」


桜子「おごらないわよ。貸すわよ」


春太「えー……ケチ」


桜子「貸さないわよ」


春太「それは勘弁、5時間目体育だぜ。空腹はヤバい」


桜子「ちゃんと返してよね」


春太「分かった、身体で返すわ」


桜子「なっ……! こんな人の多いところで誤解をまねく冗談言うんじゃないわよ……!!」


春太「いってぇ……ッ!! てめっ、みぞおち……」


桜子「白雪達先に席とって待ってるんだから早くしてよね」


春太「この暴力女め……」


桜子「早くしてよー、後ろ待ってんだから。冷やし中華? かき氷?」


春太「なんでだよ、寒くなってきたからあったかいもの食いたくて学食来たんだろ!」


桜子「ほら、あんたは凍え死んでも誰にも迷惑かからないから」


春太「……氷の女王が何言ってんだよ」


桜子「ラーメン? うどん?」


春太「ラーメン……」


桜子「350円、明日までね」


春太「だから身体で払うって」


桜子「ま、まだ言ってんの……!? 信じられないくらいの下衆だわ……」


春太「冗談だろ! いちいち赤くなるなよ!」


桜子「わ、分かってるわよ……! うるさいわね!!」


春太「だいたい誰がお前みたいな貧相な身体……いってぇぇえ!!!」


桜子「大声で貧相とか言うんじゃないわよ!!」


春太「グーで殴りやがったこの女……! せめてビンタとかさぁ……!」


七世「遅いから様子見に来てみれば……大声で何やってんの? 後ろ並んでるし……」


春太「この女がいきなりグーで顔面パンチしてきた!」


桜子「ち、違うもん! コイツが貧相とか言うから!」


七世「お前ら教室でやれよ……夫婦漫才……」


2人「「漫才してねぇよ……!!」」