「瞑ったよ?」

『ん、じゃ待てよ?』

「は?」

『いいって言うまで待て』



……なんか犬みたい……。
……それなら、宙斗が飼い主?
……今度噛みついてやろう。思いきり。



あたしは静止したまま待つ。


……てゆーか、教室で何してるんだか。



「……まだ?」

『もうちょっと』



周りがきゃーきゃー言ってる。

……なんだろ?



「まだー?」

『あと少し』



……何が?



次の瞬間、あたしは意味を理解した。



ちゅ……っ。


驚いて目を開けると、目の前には、憎きあいつ。



「ちょ……っ」

『かえろ?光』