僕は余りにも 君を愛しすぎた

「先生、午後はご一緒してもいいですか？」

「いいよ。ひと通り回ったから君の見たいブースを見よう。」

「ありがとうございます。」

私達は早めにあがってコンドミニアムに戻った。

私はサラのカードを先生に見せた。

「サラ・アンダースン？彼女に会ったのか？」

「はい。」

「彼女はギル・サンダーの姪だ。」

「本当ですか？サラは何も言わなかったわ。」

「だろうな。」

「なぜですか？」

「彼女はギル・サンダーをライバル視しているらしい。」

「叔父さんなのに？」

「アートに年齢は関係ないし身内だからってそれだけで評価が上がるわけじゃないだろ？」

「はい。」

「で、彼女が何か？」

「私の作品を見たいと言うのでファイルを持って彼女のオフィスへ行きました。そうしたらいきなり私と組みたい、返事がほしいと言われたのです。」

「それは凄いな。君は返事をしたのか？」

「いいえ、帰ってから考えたいと言いました。」