君とさよならの時間 ~大好きの涙~





 視界にうつったのは、ずぶ濡れの彼。





「え、……なんでっ」




 女三人よりも、私が驚いていた。口を開けて、彼を見つめる。





「は、葉上くん…!違うの、これは―――」




「黙れ」






 顔色を変えて葉上にうったえる。嫌われたくないんだろう。







「俺の女に手ぇ出すな」





「「「…っ」」」





 すごい気迫と鋭い目つきに女は恐がり、涙を浮かべて去っていった。