君とさよならの時間 ~大好きの涙~





 あなたたちはこれ以上何を望むの?生きられるのに、この先の未来は長いのに。


 あと少ししか生きられない私とあなたたちは違う。


 生きていられる。それ以上のなにを望むの?






「あんた、いい加減にしなさいよ」




 どっちがよ。あんたたちこそ、こんな真似やめなよ。


 そう言ってやりたい。けど、口が思うように動かない。……多分、怖いんだと思う。生きてることを否定されそうで。




 ツインテールの女が、近くの水道についているホースを私に向けた。




 嫌な予感しか、しなかった。ドクン…と嫌な音がする。






「死ねよ、マジで」





 本日二回目の「死ね」。その言葉は、思ったよりも効果てきめんで。また手が震え始めた。ギュッ…と拳をつくり強く握る。爪が手のひらにくいこむ。



 やめて…。死ね、なんて言わないで。私は、本当は――――――生きたいの。