君とさよならの時間 ~大好きの涙~






「別れなさいよ」



「どうせ好きでもなんでもないんでしょ?」



「私たちの葉上くんを奪わないでくれる?」






 …結局は、納得いかないんだ。こんないつも独りの私と大人気の葉上が付き合うなんて、ってムカついてるんだ。


 そんで、私を呼び出して脅してる、と。





 馬鹿じゃないの?そんなの私にあたっても意味なんてないのに。


 それに安心しなさい。私はすぐ、彼女じゃなくなるから。それに今だって、本当の彼女じゃないし。





「嫌です」





 彼女フリをOKしたからには、ちゃんとやんなきゃだよね。



 きっぱりとそう言うと、三人は唇を噛み締め拳を強く握った。