「―――なんで逃げんだよ」 後ろから声が聞こえ、ビクッと少しだけ肩をあげる。 「は、葉上…」 振り向きながら、私は弱々しい声で呟くように言った。 「だって、教室でいきなりあんなこと言うから…。 どうせ、冗談なんでしょ?」 「俺は本気だけど?」 「っ!?」 何を考えているんだろう。昨日初めて喋っただけなのに、私を彼女にするだなんて…。