「葉上!大好きよ」








 空の上からそう叫んでる声が聞こえた。


 はっ、と上を向いても、やっぱり愛美の姿はどこにもなかった。





 愛美がいなくなったあの日、聞こえた幻聴と少し似てる。










 この声は、愛美の声なんだろうか。



 愛美が空の上から、俺に言っているのだろうか。












 その答えは、誰に聞いてもわからない。



 わかるのは、俺の気持ちだけ。