高校一年生の春。 なにかを祝福するかのように咲いている桜。 入学してからもう、二週間。 最近早めの席替えをして、窓際の一番後ろというすごくいい席を手に入れた私は、窓の外の景色を頬杖をつきながらただ眺めていた。 一切、誰も話しかけてこない。 それは、私が遮断しているから。話さないで。近づかないで。そんなオーラを出しているから。 だって、私と関わったところで 待っているのは涙だけだから。 そんな私に、誰も話しかけてこないのは普通。