君とさよならの時間 ~大好きの涙~





 全開に開いた扉から出てきたのは、さっき走ってた人。



 この人が、私の弟…?





 私の二つ年下で、今は中学二年生。


 少し幼い顔立ちだけど、目は私より少し小さめ。黒髪は自然な感じで整えられていた。


 背は、私より断然大きくて、葉上より小さいくらい。


 170~175センチくらいかな。






 恋次と呼ばれたその人が、今、家から出てきた。








 そして、私と目があった。








 ドックンドックン、心臓がうるさい。


 ダメだ。怖い。緊張ってレベルじゃない。




 今、目の前に弟がいる。





 弟は、私のことを覚えているだろうか。