君とさよならの時間 ~大好きの涙~






 タッタッタッ





 後ろから誰かが走ってる音が聞こえた。



 身軽な体だな…と思っていた私の横を通り過ぎたその人。






 ……あれ?






 その人は、学ランを来ていて私と同じ黒髪だった。


 チラッと見えた横顔は、どこか懐かしさを感じさせるもので。





 え、まさか…。




 その人は、私の立っているところから二軒目の家へと入っていった。






 私は急いでその家の表札を見る。





 そこには、「sizuno」と書かれていた。






 しずの?しずのって、静野 愛美の、静野?