「おかえり、愛美ちゃん」 「ただいま」 病院に戻り、受付の看護師さんにそう言った私。 目、腫れてるかな? 久々に、あんなに泣いちゃった。 独りだと、涙っていっぱい出るんだね。 エレベーターで5階に行き、いつも通り507号室へ入っていった。 「……え、愛美…?」 隣の508号室から出てきた愛しい彼の声を、私は拾えなかった。