君とさよならの時間 ~大好きの涙~





 初めて話した、彼との会話。


 自分勝手な言い方に多少ムカつきながら、私は言った。





「お前、名前なんだっけ」




「静野 愛美【シズノ マナミ】。ちゃんと覚えといてよ。クラスメイトなんだし」






 はぁー、とため息をつきながら名前を聞いてきた彼に、私はちゃんと答えた。




「……葉上、くんってさ」


「葉上でいい」





「………葉上ってさ、本当にヤンキーなの?」





 葉上は私の横を通り過ぎ、カシャン…とネットに体重を預けた。