観光客が訪れないリゾート内のmotel(モーテル)の一室で、クレアは何度目かの絶頂を迎えていた。 優越感と快感。 この二つのご馳走はクレアにとって何にも代え難い財宝であった。 快感を例に挙げると、単に行為そのものの満足だけではない。 彼はまるで、アイスキャンディがどの部分から“溶けて”行くのかを悟ったように舌を這わせ、溶け出した蜜を吸い取るように吸引して行くのである。