詩織は辛うじて、吉行への愛情のお陰で過度の中毒を避けるに至っていた。 少量の摂取に留めていた事で、僅かな量で快感を得られる耐性が備わっていたのはこの時はまだ救いであった。 (私が愛してるのはアナタじゃないもの……) 一方の正人は堕落し続けながら、幸運を浪費していた。 互いに“快楽”の為に費やす、金と時間と身体。 詩織は本心から吉行を愛していた。 しかし、止まない愛情よりも急速に増幅する性欲に、腹立たしさを感じながらも、またメールを送るのである。